αシステムについて
皆様は2003 年から2011年まで存在したαシステムについてご存知でしょうか。
αシステムというのは、タカラトミー(当時トミー)が発売したαチップという名のICチップ(ICタグ)を用いた非接触型玩具シリーズです。
現在のトミカヒーローズ ジョブレイバーの前作アースグランナー、その前身のトミカハイパーシリーズの更に前身の『トミカマグナムレスキューシリーズ』に2003年より新システムとして導入されたのが始まりでした。
初めて実装されたのはトミカ博限定で配布がされたホンダnsxでした。そしてマグナムレスキューの他にサウンドプラレールEXサンダーバードやその情景等にも使用されました。
ですがマグナムレスキューの大型アイテムであるマグナムパトレーラーが幼児の指を切断するという事故が発生してしまい、これを重く受け止めた当時のトミーはマグナムパトレーラーの自主回収に踏み切り、その流れに巻き込まれる形でαシステムはマグナムレスキューシリーズと共にこのままでは終了してしまう運命にありました。
一方トミカ・プラレールカタログ2003年から2004年にきかんしゃトーマスがトミカで登場予定と告知がありました。
そして2004年に無事トミカトーマスシリーズが始動しました。αシステムを搭載していて、αシステムはなんとか終了を免れる事に成功しました。もしトミカトーマスシリーズが始まらなかったらαシステムはマグナムレスキューシリーズと共に2005年に終了していたかもしれません。
その後αシステムを搭載したトミカトーマスシリーズは一部商品の発売が取り止めになったりその影響で予定変更になってしまったりもしましたが長く続きました。
ですが2012年にシリーズがリニューアルし、αシステムを廃止、先行して発売していたロングトミカのきかんしゃトーマスと同じ連結器を使用したフォーマットへ変更になりαシステムは終了してしまいました。これにて様々な苦難に直面しながらも2003年から続いたαシステムは2011年を持って終了しました。
現在ではICタグを用いない仕組みが存在する他、古くから存在する凸の数で認証する仕組みが存在しますし、時代が進み、代用できる仕組みが多数ある為あえてコストがかかるので難しいと思います。物価高や少子高齢化等昔のように数出して売るというやり方も難しくなってきている情勢なので、今後の復活は奇跡が起きない限り無理でしょう。
私としてはせめて発売が取り止めになった車両を他のトミカのようにタカラトミー公式通販のタカラトミーモールや、公式テーマパークのトーマスランドやトーマスタウン、トーマスステーションや、そしてきかんしゃトーマス公式通販サイトのきかんしゃトーマスオンラインストア等で一時的な販売でも構わないので発売して欲しいと思っていますが現実そうも簡単ではなく、かなり難しそうです。
もし店頭や通販サイト、中古販売店にて現在のトミカトーマスを見かけた際は、様々な苦難に直面したαシステムが存在したという事を、そしてそのシステムを長く続ける事ができたのはトーマスシリーズだった事を、そしてその積み重ねで今でもトミカでトーマスシリーズが発売されている事を思い出してはいかがでしょうか。
今回はこれにて、ありがとうございました。